谷戦記

迅のごとく

三徹

三徹した話

 

徹夜(1徹)は人生よくある。無理難題や自分の管轄外のことを押し付けられた時には徹夜はなさねばならんときがある。

 

だけど今回は久しぶりに三徹した話だ。

 

先週あった新エネルギーデバイスの実験後の報告書を書かねばならんと。

そう思っていたころである。

報告書作成手順書には、グラフが手書きで10枚とあった。

 

アホである。

 

ちなみにうちの大学で、3年次に通年で実験があるのは私の学科だけである。

ついでに言うと、実験を終えて次の実験までの期間は7(6)日である。

規定枚数は20~30枚。時に30を超えることはざらである。

 

アホである。

 

やるべきことをやって、日々生きているというのにな。

 

用意周到に日曜の午後から休日返上(まぁ毎週なわけだが......)して、書き始めていたが、日曜の夜中(月曜の朝)、これでは時間が足りぬと悟った。

 

月曜、季節風邪をひき、バイトを休んだ。

喉の痛み、頭痛を引き起こし、1日寝込んだ。だが、手は動かさねば書き終わらぬ。

右左脳の間隙に鈍痛がしきりに奔るが、あずかり知ったことではない。

私の左手はアメリカンの入ったカップに手を伸ばす。

 

火曜の夜中(水曜の朝)、ようやく手順、表、結果まで作り終えた。

そして、まだ眠れぬと悟った。

モンエナchaosの出番だ。シュワシュワという音が耳に心地よい。

 

水曜の夜中(木曜の朝)、考察含め、ようやく書き終わった。ultraすら開けていた。プリンタがないゆえに23枚の印刷代をコンビニにとられるも知ったことではない。

 

日曜からの三徹完了だ。

まったくもってアホである。

 

私はそのまま机の上に倒れ伏した。次の実験開始まで三刻だが、今は眠い。

 

そして目覚め、時計が正午過ぎを指しているのに気づき、私は一瞬で身支度を整えた。

駅までや、降りてからの大学までこれまた久々に全力疾走し、なんとか13時までに間に合った。

 

その日、私も含め班員全員。

まともに日本語を話していなかった。